HEYA JAM

トップ > 平成30年10月> 27日

安すぎる建売住宅は、違法建築を注意!

2018年10月27日「土曜日」更新の日記

2018-10-27の日記のIMAGE
「安い家」には大抵それなりの理由があるものです。十分な地盤調査を行っていなかったり、周辺の環境が好ましくなかったり、基礎工事がいい加減だったり、安い材料を使っていたり、部材を省いて施工していたり、突貫工事だったり……。マンションなら、管理体制がずさんな場合も。集合住宅は、管理やメンテナンスの差で老朽化のスピードが大幅に変わってくることから、述べましたが、「マンションは管理を買え」というわけです。<ケース19>都心の一等地、最寄り駅から徒歩五分という絶好のロケーションに、これから建てるという格安の三階建て建売住宅を見つけた吉田喜一郎さん(三十八歳)。「こんな掘り出し物はまたとない」という不動産業者の言葉に、迷わず契約しました。しかし後日、頼みもしないのに、業者のほうから値下げの話が。いぶかる吉田さんに向かって業者は、「実は、先日お見せした間取り図通りに建てると違法になるため、三階部分を若干削ることになりました」と説明。新しい間取り図を見ると、なんと三階のひと部屋分が丸々消えているではありませんか。「これじゃとても家族五人では住めない」と契約を白紙に戻した吉田さんは、「それにしても違法な間取り図を見せてセールスするなんて、まるで詐欺だ」とかなりショックを受けているようです。このようなことは建売住宅によくあるケースです。出来上がる前なので、消費者の気を惹くような広告をうつ場合があるのです。しかしある意味で、この業者はまともなのかもしれません。都心では敷地が狭かったり、変形している場合が多く、違法を承知のうえで強引に建ててしまう業者や人が多いのも事実だからです。吉田さんの場合、強引に「最初の間取り図通りに立てろ」と迫り、たとえ家を建て始めたとしても、日照権などの問題で近隣からのクレームが入ったりして、ゴタゴタのもとになったはず。おまけに、将来、増改築ができなかったり、売れなかったりとトラブルもまた多いのです。常識的な相場よりも安すぎる家には、安易に手を出さないほうが無難です。

このページの先頭へ